合同会社NeCoNe

所在地 大阪市
Webサイト https://necone.co.jp

猫の爪削り・爪とぎボード「bibi Nyan(ビビニャン)」CAMPFIRE(クラウドファンディング)で579万円を集める!

猫の画期的な爪とぎボードを生み出した合同会社NeCoNeの山田社長に、その商品について詳しくお話しして頂きました。

発明ラボックス 松本
初めての商品が600万円近くも売れたとは、驚きですね。売れた理由は、やはり商品コンテンツにあると思いますが、具体的にこの商品の特徴を教えてください。

 

NeCoNe 山田様
bibi Nyan(ビビニャン) には猫ちゃんが「爪とぎをするだけで爪が削れる」当社独自の特許技術が採用されています。
積層ダンボールにあるスリット(切り込み)部分に装着されたヤスリに爪の先端が接することで、爪が削れます。ヤスリにはクッション性があるため爪にフィットし、爪先がやさしく削れる仕組みです。

発明ラボックス 松本
なるほど、段ボールの爪研ぎは他にも商品としてありますが、この「bibi Nyan(ビビニャン)」には、等間隔で「溝」がありますね。ここにヤスリが入ってるんですね。
ヤスリは段ボールの表面よりわずかに下がった位置にあるので、猫ちゃんは、ヤスリに気が付かず、ストレスなくいつものように爪研ぎができる、爪研ぎをすることで、爪切りしたようになる というアイデア品ですね。

ありそうでなかった素晴らしい発明です。

この構造は、どのような時に思いついたのでしょうか?

 

NeCoNe 山田様
先ず、猫の爪切りに苦労していたことから、猫が毎日の様に「爪とぎ」をしているのを見ておりまして、「爪とぎ」自体を利用して「爪を削る」ことはできないものかと思案しました。

また、人間の爪は層になっているので、切るより削る方がよいこと、削る方向は往復ではなく一方向が好ましいと言われていることから、鞘が重なった構造をしている猫の爪も切るより削る方が爪にはよく、しかも、爪とぎは一方向にしか行わないことから、爪とぎを利用して爪を削れたら理想的であると思いました。

 

アイデアから試作、観察、試作くりかえしの日々。


海外製品には、その様な爪とぎがあるのではないかと、かなり探しましたが、ありませんでした。

そこで、それなら作ってみようということになり、早速、ヤスリをダンボールの下に敷いて試しましたが、ダンボールの厚みを大きくすると、爪がヤスリに接しませんし、厚みを小さくすると、何故か爪とぎをしませんでした(十分に爪を立てられないからかも知れません。)

そこで、爪を研いでいるダンボールをよく観察すると、ダンボールの表面に爪の先端が突き刺さって小さな穴が開いていることに気付きました。

つまり、そこにヤスリがあれば、爪が接するので削れるのではないかと閃いたのです。

ダンボールのボードを幅2センチ程度にカットしたパーツを10個作り、その片方にヤスリを装着し、さらにパーツを組み合わせてボードにして試しましたところ、我が家の猫が爪とぎをしてくれて爪が削れる効果が確認できました。

 

発明ラボックス 松本
ダンボールの厚みの検証から、ヤスリの位置の検証と、様々な要素を時間をかけて、試行錯誤し作られたのですね。商品製作で苦労されたことはありますか?

 

NeCoNe 山田様
猫の爪への負担ですね、削り過ぎず、でも確実に削れるヤスリの粒度(番手といいます)をどうするか、肉球が敏感なため、違和感なく爪とぎをしてもらえる工夫が必要でした。

ヤスリの粒度は人間の爪の長さを調整するのと同程度の150番を使用しました。100番ならよく削れるのですが、削れて喜ぶのはあくまで飼主の方で、猫は爪を削りたくて爪とぎをしているのではありませんから、ここは猫目線でやさしく削れるヤスリの番手を選びました。

肉球は敏感なので、ダンボールの表面からヤスリが突出しない様にしました。

猫も体格差があり、大きな猫は爪をとぐ力も強いので、今後においては、猫の体格に合わせた仕様を工夫し、増やすことが必要になるかも知れません。

ヤスリの素材は生体毒性のない天然石のガーネットを選び、接着剤やヤスリに弾力性を持たせるクッションテープにも生体毒性のない、発泡ポリエチレンを使用しています。


発明ラボックス 松本
ヤスリに天然石のガーネット!様々なところに気を配っている商品なのですね。やはり手先は舐めてしまいますから、その辺りは大変考えられたのですね。

 

NeCoNe 山田様
また、製品化においては、小さなダンボールのパーツを沢山作るとなると高コストになり、そのパーツを一体のボードにする手間も大きいことから、ダンボールメーカーに依頼して、スリットを入れてもらうことにし、組立て作業が省力化できたことが大きいです。

 

 

模倣対策に知財訴訟費用保険に加入


NeCoNe 山田様
製品化できた場合には、やはり模倣品対策として特許による権利化が重要だと認識しておりました。

また、権利化できたとしても、模倣品の生産販売を防止できるわけではなく、結局、裁判で争うことになった場合には、多額の裁判費用を負担することになることは、国内の知財をめぐる事件を見て知っておりましたので、その様な保険がないか探しておりましたところ、唯一、発明ラボックスさんの会員向けの保険があることを知り、加入しまた。

特に、知らない間に他人の知的財産権を侵害して訴えられた場合のみならず、被侵害利益のための訴訟費用も担保される点は画期的な保険であると思います。

 

発明ラボックス 松本
開発にとても時間をかけて作ったヒット商品です。真似されてしまいますと、その開発した時間さえも虚しいものになってしまいます。苦労して作ってきたアイデアを守るためにも、この保険はお役に立つと思います。

本日はありがとうございました。

 

 

【商品情報】

アマゾン
bibi Nyan(ビビニャン)猫の爪削り・爪とぎボード

インタビュー:発明ラボックス 松本奈緒美